我が家のキンモクセイ(その2)

 

                                       

 

10月の下旬ごろ、我が家のキンモクセイは、私の気がつかない間に第二回目のつぼみをつけます。

かすかな香りで気が付き、よく見てみると、幹や枝から直接につぼみが鈴なりになっているんです。そして20日前後になるとつぼみが黄色に変わり、1022日時代祭の時にはその香りが最高点に達します。神宮道のたくさんの行列をあたかも祝うように、この華やかな香りがあたりを漂います。このころ道行く人も、なにか笑顔になって通っていかれるように思えます。

 

 

                    

 

 

しかし早いもので、花がすっかり色づいた頃には、もうすでに香りはなくなっています。そしてキンモクセイはいさぎよくバラバラと花を落とすのです。その花粒を私はほうきで軽く叩いて落とし、ライスシャワーならぬ、星形の花の金粒シャワーを浴びます。そして道路がじゅうたんのように染まるほどの粒を、ほうきで掃いてちりとりに集めると、あたかも花盛りができたようになるんです。その花掃き掃除が数日間続き、それが終わると神宮道も本格的な秋のモミジの行楽シーズンを迎えます。

 

神宮道の景色は、建物もそして歩く人も随分と変わりました。しかしこの花と香りは50年前から毎年変わらず自然の営みとして、自然の便りとして繰り返されていくようです。

 

11代小川治兵衞